私がネックレスを見て考えていると、おとなしかった柊也が口を開いた。


「月森と知り合いなんだろ?だったら自分で渡せばいいんじゃね?」

「え、知り合いなの?」

「えっと……はい…」

「だろうな」


円さんは困惑気味ながら頷いた。

ところで柊也はどうして分かったんだろ。

月森くんに聞いた、っていうのはなさそうだし。

じゃぁ、中西くん?

いや、でも中西くんは「転校生と成って関係ないよなぁ~」とかぼやいてた気がする。


「月森くんから聞いたんですか?」

「いや。あんた、中西に月森の名前聞いた後、やっぱりって言ってただろ」

「聞こえていたんですか」


私にはなんのことだか分からないけど、2人で会話が成り立ってるからいいか。


「で、なんで自分で渡さねぇの?」

「それは…気まずいというか、なんというか…。きっと会ってくれないと思いまして……」

「…あの……良かったら話してくれる?円さんと月森くんの関係」


それが知れれば、きっと協力できると思うし。

月森くんの欠席する理由が分かると思う。

円さんは少し黙って、ゆっくりと頷いた。


「分かりました。私と月森くんのこと、話します」