今更ながらに、周りの目線が痛くなってきた。
校門にメイド服を着た人がいたら、そりゃ見ちゃうだろうしね。
「あの…とりあえず移動しない?」
「せやな」
「俺は帰る」
それだけ言って帰っていく柊也。
素っ気ない。
私と中西くんとメイドさんは人気の少ない道を歩いて帰ることにした。
「えと、初めまして。浅井静音といいます」
「はい。成様から伺っております。私のことは凪とお呼びください」
「は、はい」
「凪ちゃんは成んとこのメイド。見たら分かるけどなぁ。あ、成って坊っちゃんなんやで」
「なるほど…」
だからメイドさんを雇っている、と。
にしても、何歳なんだろう…凪さん。
見た目、凄く若そうなんだけど。
メイドやってるしなぁ…。
「私の顔に何か付いてますか?姫」
「え。いえ…ってどうして姫なんですか?」
「成様と将来を誓い合った仲なのでは?」
「違います」
「そうなのですか…?」
首を傾げ、不思議そうに見てくる。
いや、そんな顔で見られても………。

