意識が戻ってきたのはいいものの、今の感情がよく分からない。
嬉しいわけでもく、嫌だったわけでもない。
かといって、ムカついたわけでもなく、良かったわけでもなく…でも無感情ではないのは確か。
あー…もうっ!分からない!!
「つーか、たったあれだけで放心するのかよ、お前」
壁に寄りかかったままの柊也が尋ねてくる。
「しょっ…しょうがないでしょ。驚いたんだし……」
「あははっ。浅井さんは純粋なんやな~」
「いや、ただのアホだろ」
「失礼なっ!っていうか、2人ともバカにしてるでしょ」
「「してるしてる」」
誤魔化されるよりも、正直に言われる方がやっぱりイラついた。
ついさっきまで仲悪かったんじゃないんですか。
「まぁ…なんや。色々頑張りぃ」
「もう投げやりだな」
「いや、今まで結構頑張ってたんやで?俺」
中西くんは椅子に腰かけると携帯をいじり始めたかと思えば、私の目の前に画面を向けた。
柊也もそれを見に近寄ってきた。
「「あ。鈴菜」」
「注目するとこそこなん!?」
画面に映っていたのは嬉しそうにピースをしている茶髪の男子。
そして、ご存じの私の親友、兼、柊也のイトコでもある鈴菜だった。

