階段のところで学年の違う咲也くんとは別れた。
「あ…」
「何?どうしたの?」
「さくちゃんに渡してもらおうと思ってたんだけど…」
またまた鞄からブレスレットを取り出す鈴菜。
どんだけ作ってきたのやら…。
「誰に渡すつもりだったの?」
「柊也くんに」
「柊也か…。柊也なら私が渡しといてあげる」
どうせ放課後に会うだろうし。
まぁ、柊也が来なかったら別だけど。
「あ、そっか~。ありがとう♪」
「うん」
「受け取るのか?咲也の兄は」
確かに。
鈴菜がイトコだからとはいえ…「女の作ったもんなんざいらねぇ」とでも言いそうだ。
うん。絶対、言うね。
鈴菜は「あ~そっかぁ…」と言いながらも、どこか余裕のある表情だった。
「静ちゃん。受け取らなかったら、海って言うんだよ」
「え?海?」
「そうそう~♪」
「なんで海なんだ?」
「それは秘密~♪」
どうして海。
秘密って…気になるじゃん。
海って何かあるっけ…海……。

