【春集】花見に行こうか



私は白木蓮なる花を見上げながら、2人の出逢いを思い浮かべてみる。

きっとあんな美人がこんなダメ男に取られるなんて、誰も考えていなかったに違いない。

男たちがハンカチをくわえて悔しがる姿がおおいに想像できる。

「父さんはさ…」

「んー?」

「お母さんのどこが好き?」

これで顔だとか言ったら、私はそのみぞおちにパンチを入れてやろう。
とびっきり痛いやつ。

でも父さんはそうじゃなかった。

まぁ、わかってたけどね。


「弱い所かな」

顔と答えるわけがないことは予想できたけど、それは予想外だった。

「弱い所が好きなの?嫌いじゃなくて?」

「そうだよ、俺は完璧そうに見えて実はとても弱い母さんを愛してる」

どういうこっちゃ。
もうちょっとわかりやすく言ってくれたまえ。