はやいものでもう7月。
私が柚葉と話しているとき…

「ありなー!大変!大変!」
陽菜が息を切らして走ってきた。

柚葉にごめんねっと言って
陽菜に話しかけた。

「なんなの?陽菜がこんなに
走ってきたってことは…」
「そう!超ビックニュース!」

どうせ珍しいカエルがいたとか
そういうくだらない話
なんだろうなと思っていた。

次の瞬間、陽菜が発した言葉は
私にとってとてつもなく
衝撃的なものになった。


「浅羽先輩が告られてた!」

…ハイ?ナニイッテンノ?

時間が止まった気がした。
いや、実際に止まったんだ。


『浅羽先輩が告られてた』
この言葉が私のあたまの中を
ぐるぐる回っている。

なにも聞こえなくて
なにも考えられなくて
固まることしかできなかった。

そして自然と涙が溢れてきた。


それと同時に確信したこの気持ち。

-浅羽先輩のことが好き-

薄々だけど気付いていた
自分の気持ち。


このあと辛い思いをするなら
確信なんてしなきゃ良かった。

こんな気持ちなんて
持たなきゃ良かった。


あなたに出逢わなきゃ良かった。

こんな風に後悔するような
日がくるなんて
私は全然知らなかった。