「甘味って、どんな甘味なの?饅頭?団子?」 一部始終を見て甘味を貰う予定だったと知った空音は、少し声が弾むのを自覚しながらも尋ねる。 「んあ?多分空音は食ったことねぇと思うぞ。なんたって『かすてぃら』っつーメリケンの甘味らしいぞ。」 「めりけん・・・?かすてぃら?」 空音は高杉の言っていた甘味を記憶の中から手繰り寄せようとするが、どう考えても『メリケン』や『かすてぃら』と言う文字は思い浮かばず、ただ首を捻ることしか出来なかった。