最初は気付かなかったのかな?と思った。

でも、その次も、またその次も声をかけてはくれなくて。




速人が私に声をかけなくなったころから、陸上部のマネージャーと仲がいいって噂が流れだして。

嫌われたんだと思った。

そのマネージャーさんは、明るくて、よく笑う優しい子。

私みたいに無愛想で可愛げがない子より、その子の方がいいよね?






そう考えたら、涙が止まらなくて、なんであのとき告白を受けなかったんだろう、なんで好きだと気付いたときに告白しなかったんだろうってすごく後悔した。





そんなことばっかり夜に考えてたせいか、寝不足で廊下で私は倒れてしまったんだ。


遠退く意識の中で、速人の声がして、なんだか安心して、私はそのまま眠ってしまった。