頬を

 冷たい風がなでて

 通り過ぎて行って



 クリアな空の下



 綺麗に染まった

 葉を

 私の足もとに散らすんだ



 アスファルトを

 覆い尽くす赤や黄色の

 色彩



 目を転じれば

 葉を落とした木が

 少し寒そうに見える風情で

 立ち尽くしているよ



 生まれ変わる前に

 眠るんだね



 ゆっくりと

 そっと

 静かに



 新しく

 暖かな日差しが

 その身を照らす春が来るまで



 ゆっくりと眠るんだね



 新しく

 生まれ変わる前に



 冷たい風から

 身を守るように



 きつくきつく

 目を閉じて



 そっと

 眠りに落ちるんだね



 枯れ葉

 舞う中

 ふいにそんなことを考えて

 優しい笑みがこぼれた




 私は

 暖かな明かりのともる

 場所へ帰ろう