言葉は時に

 どんなものよりも

 鋭く

 切れ味のよい刃になって



 見えない傷を

 作るんだ



 切り裂いて

 

 思い出すたびに

 疼き続ける

 なおりがたい傷を

 与えるんだ



 あなたが

 なにげなく

 放った言葉が



 だれかを傷つけ



 私が

 考えなしに

 つぶやいた言葉に



 誰かが

 涙を流しているかもしれない



 でも、

 言葉は傷つけるよりも

 優しく癒してくれることも多くて



 痛みよりも、優しさを



 誰かに与えられるようになりたい



 ふいに、そう思ったよ