切なくて

 目を開けたとたんに

 涙がこぼれ落ちた



 取り戻せない

 あの頃の日々の記憶


 
 もう二度と

 取り戻せないからこそ

 狂おしいほど

 愛おしく思える



 ねぇ

 きみの笑顔は

 僕を通り過ぎてしまった



「今、きみはなにをしていますか?」



 問いかけても

 返らない答え



 夢の中でだけ

 きみは僕に微笑みかけてくれる



 現実はとても痛くて



 目覚めた後

 僕は

 ただ静かに涙を流すんだ