特に変わった様子はない。
普段生徒と接するように、今も笑って話をしているように見えた。
それが彼とこの一週間過ごしたあたしの見解であった。
まあそれもそうであろう。
きっといつもの事だろうから。
あたしは今一緒にいる二人を見た。
会話のない今、二人は下を向いて黙々と食べていた。
馬場さんは、やはり彼と一緒にいたかったのだろうか、何処か寂しそうな雰囲気が出ていた。
阿紗子も阿紗子で、里田君と一緒にいたかったに違いない。
状況や年齢は違えど、恋に胸を熱くする二人を見て、何故かあたしは自分が虚しく感じられた。
あたしは空いた感情を補うようにお弁当を食べた。
ちょうど三人とも食べ終わった頃、あたし達はもう一度会話に花を咲かせた。



