確かにそうだが、でも…
あたしは心が狭いのだろうか?
実際その状況になってみないと分からないが、あたしは阿紗子と同じように思えるのか。
そんな中、また一人の生徒がやってきた。
えっと、確か…
「滝沢先生!
今来ていただいて構いませんか?」
「え?」
そう確か彼は
「磐井君、だったよね?」
この前の土曜日に手伝ってくれた子だ。
「はい!
そうです!
あの…」
「ごめんごめん。
“人狩り競争”だよね。
いいよ。」
「ありがとうございます。」
あたしは阿紗子に別れを告げ、その場を去った。
そこからゴールまで走ると、磐井君はゴール直前で止まった。
「磐井君?」
「すいません、滝沢先生。
その…」
「?」
「手、繋いで貰っていいですか?
そうじゃないとゴール出来ないんですよ。」
「…いいよ。」
あたしはそっと手を出した。



