久しぶりに来たその校門前は、相変わらずであった。


そこをくぐれば大きな階段があり、その先には硝子の扉がある。


それは今あたしが立っている校門前からでも見える。


「おはようございます!」


左を向けば二人組の少年があたしを見ていた。


「おはようございます。」


この時間だから、きっと部活の朝練がある子だろう。


自分よりも若い高校生がとても初々しく、爽やかに見えた。


あたしはその二人の少年が門を通り階段を登る姿を見ていた。


そして自分も中に入ろうとした。


まさにその時である。