「本当にありがとう。」


みやびちゃんの春の陽射しのような笑顔は、あたしの心にも暖かさを齎した。


「どうしたしまして。」


あたしはお茶を飲んだ。


みやびちゃんもそうした。


「ねぇ妃奈ちゃん、もう少しここにいさせて貰ってもいい?
あ、明日からはちゃんと学校行ってよね?」


「勿論そうさせてもらうし、本当にいつまでいても大丈夫だよ。
っていうか、みやびちゃんのお家の方こそ大丈夫?」


「大丈夫。
まだ電話一本入ってないし。」


「ならいいけど。」


昼下がり、まだ大人になりきれていない二人の少女が、そこにはいた。