「一人にしてごめんね。
多分あたしが帰る頃もまだ誰も帰って来ないと思う。」


「全然気にしないで!
私の方こそ急に泊めて貰ってごめんなさい。」


「それこそ気にする事ないよ。
お昼は家のもの何食べてもいいよ。
あと…」


「私は大丈夫よ。
早くしないと真幸さん待たせちゃうよ?」


あたしは時計を見た。


「ヤバっ!
じゃあ行ってきまーす!」


「いってらっしゃい。」


美少女に見送られ、あたしは家を後にした。


今日は待ちに待った真幸のデートである。


待ちに待ったといっても、約束をして殆ど日にちは経っていないのだが。


待ち合わせはいつもの公園だ。


本気で遅刻しそうなあたしは、走る速度を上げて、角を曲がった。