「えっと…後でいいよ。
今直ぐにって話じゃないから。」


「もう終わったからいいよ。」


阿紗子は出来上がったレポートをあたしに見せた。


確かに、終わったようだ。


「えっとさ…
この前言ってたの、あの後なんかあったのかなって思って。」


「あたしもその事言おうって思ってたんだ。」


一呼吸置いて阿紗子は話始めた。


「太一とやり直す事にしたの。
今日その事伝えたんだ。」


阿紗子は嬉しそうに笑っていた。


「最初は、妃奈に言った通り友達の方が楽だから、あのままの方がいいなって思ったんだけどさ…
こんなにもあたしの事想ってくれるの、この世で太一だけなんじゃないかなって思って。
そしたらあたしも太一のことが好きだった気持ちを思い出したの。」


「何かいいなぁ。」


阿紗子の話を聞いて、あたしは言った。


言うというよりは、言葉がポロリと転がってきたという方が正しいかもしれない。