きっとそうだ。


今度は急に自信が湧く。


あたしは微笑んだ。


「妃奈…」


抱きしめられた。


とても強く、まるでこれまでの長い空白を埋めるように。


「ずっと妃奈のことが忘れらなかった…諦めようって考えたけど、全然実行出来なくて…浮気しといて図々しいけど…ずっと…」


あたしは彼を抱き返す。


負けないくらい強い気持ちで。


「あたしも、結局は忘れられなかった。」


抱きしめられて顔は見えないけど、彼がどんな表情してるか分かる。


「妃奈…」


「はい。」


「これかも宜しく。」


「宜しくお願いします。」