職員室の前は人がいっぱいいた。
あたし達はそこから脱して、人の全くいない所まで行く。
そうだ、ここだ。
あの頃と変わっていない雰囲気に戸惑う。
本当に掃除はされているのだろうか。
北条先生が鍵を回す。
カチャッと音がして、今度はドアが開くキーこいう音がした。
こんな音がするドアのある部屋、たとえ綺麗に掃除されていても誰も近付かないだろう。
「どうぞ。」
あたしは中を見た。
確かにそこは綺麗だった。
掃除がされている証拠である。
しかもそのせいか、以前よりも広く見える。
「な?
こまめに掃除してるだろ?」
「はい…
驚きました。」
「毎日じゃないけどな。」
「もしかして、先生がやってます?」



