「で、何かあったの?」


「うん、結構色々とね。」


「結構って、深刻なんだね。」


「深刻って程ではないよ。
ただ…」


「?」


窓から初夏の風が流れ、木洩れ日が室内を飾る。


「色々迷い中。」


「彼氏と上手くいってないの?」


「真幸となら別れた。」


「嘘!?」


「嘘じゃないよ。
この前の日曜日に別れたの。」


思ったよりも淡白な言い様だった。


終わったのだと、ハッキリと自覚した。


「そうだったんだ…
ごめん、無理に聞いちゃったね。」


「いいの。
それで悩んでるんじゃないから。」