縋るなんて醜いのにね。 そう考えたら、あのアッサリとした男は正解になる。 あたしは真っ直ぐに前を見る。 諦められないのに、嫉妬心はなく、壊したいとか引き離したいなどとは思わない。 試そうか。 あたしは考えた。 色んな事に区切りを付ける為に。 鞄の中で埋まっている両親からの手紙が震えていた。