「お疲れ。」
北条先生はプリントを受け取ると、自分がやっていた分と纏めた。
「あの…」
「どうした?」
「さっきはすいませんでした。」
先程風が吹いた時、北条先生の方には被害が及ばなかったものの、申し訳なかった。
「俺は別にいいけど、今度からはちゃんと押さえておけよ?」
「はい。
あと、もうする事ないですか?」
「今日はもうないかな。」
「ちょっと早いけど、俺ももう帰るよ。」
「分かりました。」
それからあたしは応接室に行き、いつものように帰る。
日が暮れて間もないのか、西の空は薄明るく、東に行くにつれ紺色に変わる。
とても綺麗だった。
人も多く、駅に行く道も賑やかだ。
この時間はこうなのだろうか?
なんとなく弾んだ気持ちになった。



