俺が思う根本的な解決は、今すぐには出来ない。
もう随分と長い間消えなかった思いなんだ。
滝沢には申し訳ないが、意を決してどうこうとかいう問題ではない。
「今すぐに答えを出す必要はない。
でも、俺に気を遣わずに答えてくれ。」
今後の俺の立場とか、滝沢は考えるだろう。
そんな事考えて、無理されたら嫌だ。
俺は滝沢が口を開くのを待つ。
店内の喧騒から隔離されてるかの如く静かな席は、未だにメニューさえ開いていない。
他の客や店員が気付いているかは分からないが、不自然な状況だ。
まるで俺と滝沢のようだ。
教え子であり元カノでもある。
しかもまだ好意を寄せている。
奇妙な関係だ。
