それからはすぐに朝のホームルームの時間になった。
「俺は今2年C組の担任なんだ。」
「そうなんですか。」
それから2年C組に着き、ドアが開く。
立ち歩いていた生徒がサッと自分の席に戻っていた。
あたしは驚いた。
教育実習に行き、自分の母校に幻滅するとよく聞くが、逆だ。
あたし達より断然いい子だ。
「入って。」
導かれるがままに進む。
今度は緊張を実感した。
彼のあとに着いて行き、教卓の横に立つ。
皆があたしを見ていた。
「今日から三週間、教育実習のために入ってもらう、滝沢妃奈さんだ。」
「…滝沢妃奈です。
大学では英文学を専攻していて、今は英語の教師になろうと頑張ってます。
三週間、宜しくお願いします。」
あたしは頭を下げた。
そして上げる。
大きな拍手が聞こえた。
「これで今日のホームルームを終わります。
今日も一日頑張って。」
北条昴はそれだけ言うと廊下に向かい歩く。
「滝沢先生、」
「はい!」
あたしは彼のあとに着いていった。
その間、誰一人として喋る人はいなかった。



