今日も外は真っ暗だ。 あたしは駅から自宅に向かっていた。 そういえば、今日はお姉ちゃんが帰って来る日だ。 ぼんやりとそんな事を考えていたら、ある不安が過ぎる。 お姉ちゃんがあたしよりも早く家に帰ってくる確率は高い。 みやびちゃんが、また包丁を持ってお姉ちゃんを出迎えたらどうしよう… 否、多分それはもうしないだろうけど… でも絶対しないとも限らない。 それだけは、なんとか避けなければならない。 『時既に遅し』かもしれないが、あたしは歩く速度を上げていった。