結局今は保健室の椅子に座っている。
体調が悪いわけでもないのにこんな所でサボっている罪悪感は大きかった。
だが、本当の理由なんて誰にも言えない。
特に今ここにいる彼には。
「こんな時に何でいないかなあ。」
現在保健室の先生はいない。
ここにいるのはあたしと彼だけだ。
「北条先生、本当に大丈夫ですから。」
戻りましょうと言っても、彼は首を縦に振らない。
「駄目だ。」
そう強く断言されると、北条先生は立ち上がった。
「滝沢、」
「はい。」
「ここに連れて来たけど、俺は仕事に戻らないといけない。だから約束してくれ。」
「約束?」
「俺が戻るまで勝手に帰るな。」
「え?」
「今日は俺が家まで送ってやるから。」
「でも、」
「じゃあ、おとなしくしてろよ。」
彼はあたしの返事を聞かずに出ていってしまった。



