面会時間を過ぎ渋々病院を後にすると車が私にぶつかりそうになった。 「気をつけろぉっ!」 片手でハンドルを握り私に向かって罵声をかける。 気付くと私は道路のど真ん中に立っていた。 幸いあまり車が通っていなかったので事故にはならなかった。 「…なんだろ…」 ぼーっとしていたのだろうか…。 気を取り直し、家への道を走って帰った。 背筋に感じたゾクッとした物を振り払うように。