名残り惜しそうにかばんから手をどけた深瀬さんの顔をチラリと見る。 自分のモノじゃないのに、なんでそんな顔をするんだろう? たぶん、そんなこと。 記憶のないわたしに理由なんて分かるはずもないんだ。 両手でわたしのかばんだったモノを抱き締める ふんわりと雨の匂いが鼻を掠めた。 ズキり。 「いたいっ・・・!」 なんの痛みか分からない激痛に頭を両手で抑えてベットに疼くまる 深瀬さんが「×××××!」って横で呼んでいるのがわかる でも、わたしには聞こえなかった。