「未愛ー、オレも未愛の弁当食いたい」


蓮くんはあたしのお弁当を見ながら言う。



「嫌よ、二つも作るの大変だもの」



「そんなこと言わずに〜」


あぁ、猫さんがしっぽを振っているのが見える。




「お母さんに頼んだら?」


「オレ一人暮らし」


「……………」


猫さんはじっとあたしを見つめる。期待の目で。




うっ…。



このきらきらと輝いている無邪気な顔を見ると断れない。