「美羽、待てよ」
らしくないね。
追いかけてくるなんて。
心配していても、いつもあたしを支えてくれていても、あたしを追いかける役は鉄兄ってわきまえてるお兄ちゃんが来るなんて…
「美羽、お前いい加減にしろよ!!」
「お兄ちゃんには分からない!!」
「美月ちゃんの事は鉄也のせいじゃないだろう!!」
「そんなの分かってるよ!! でも気持ちが追いつかないの!!」
「鉄也はもうじき家、出て行くんだぞ。 そんなんでお前らこれからどうすんだよ」
「お兄ちゃんごめんね。 でも今は放っておいて!!」
掴まれた腕が痛くて、その手を強引に解く。
涙が零れそうで、その場を走り出した。
あたしを追いかけてくる足音は聞こえなくて、息が切れるほど走って涙を乾かした。



