「てか早よー」
いやそもそもはお前のせいだから。
とかブツブツ言いながらとりあえず着替え終わり、あれ?
「お前等何してんだ?」
入り口に立つ大友の奥、部室棟の通路。
大友越しに立つ男子は件のバカ先輩。名取である。
「何ちんたらしてんだよおめー等。遅刻しといてよ」
「あー」
大友が「お前のせいだぞ」みたいな目を僕に向ける。
いやいや意味がわからないから。
「いいからさっさと来いっつーの。おめー等」
「わーかーりーまーしーたー。いーまー行ーきーまーすー」
完全にバカにした感じの言いぐさだ。名取の顔が歪む。
「てめぇ」
「はいはい、わかってますわかってますよ。今から行きます。俺も、神奈川も」



