空に輝く夏の夢。




「灘くん、果澄に一目惚れしたのかなあ…」


いつの間にか、俺の隣に立っていて、ぽつりと呟く美夏。


「そうなんじゃねーの?」


違うけど。


「果澄、可愛いからねー」


美夏の方が可愛いけど。


「翔太も、果澄のアドレス聞かないの?」

「聞かねーよ。…興味ねーし」

「そうなんだ!」


美夏の声が若干、明るくなったのは気のせいだろうか…。



「おはよー。席着いてー」


若い、女の先生が入って来た。


担任と俺たちの軽い自己紹介が終わり、入学式があるから、体育館へ。