華〜ハナ〜Ⅱ【完】





「レンくんは………」

「あんな子たちと遊ぶのはやめなさい、お嬢様。」

「どうして…?」



幼い声が、寂しそうに尋ねる。



「あなたは――のお嬢様なんだから。まだ解らないの?もう4歳でしょう?」



まだ4歳、だろう。


どこのお嬢様って言ったのかが聞こえなかった…




「自覚なさい。解りましたか?」



はい、と言う返事は聞こえなかった。




「さぁ、お部屋に戻りますよ。お嬢様?」



声色は変わらないものの、言い方が優しくなる。


仕方ない、というふうに。




―――――…
―――――――…