だけど私にそんなことを言う資格はない。 そんなことを言う勇気もない。 …乃亞に癒えない傷をつけたのは間違いなく私なのだから。 「…私、マスターのとこに行ってくるわ。」 「ああ。いつでもここに来い?」 乃亞にありがとう、と告げ逃げるようにそこを後にした。 「マスター?起きたの?」 一応、仕事部屋になっているほうに先に行く。 だけどそこには誰もいなかった。 ただパソコンにメールの受信を示すランプがついているだけ。 次に、マスターの部屋に行く。 あそこに出入りするのは私とマスターだけ。