華〜ハナ〜Ⅱ【完】




だけど私にそんなことを言う資格はない。

そんなことを言う勇気もない。


…乃亞に癒えない傷をつけたのは間違いなく私なのだから。



「…私、マスターのとこに行ってくるわ。」

「ああ。いつでもここに来い?」



乃亞にありがとう、と告げ逃げるようにそこを後にした。









「マスター?起きたの?」


一応、仕事部屋になっているほうに先に行く。


だけどそこには誰もいなかった。



ただパソコンにメールの受信を示すランプがついているだけ。



次に、マスターの部屋に行く。


あそこに出入りするのは私とマスターだけ。