華〜ハナ〜Ⅱ【完】



乃亞が「部屋に来ないか?」と誘ってきたため、乃亞の部屋に来た。



「もう学生は終わったのか?」

「いいえ…。
でも堪えられなくなったのよ…」

「月華はあの方がいないとダメなんだな。」



そう言った乃亞は、どこか遠くを見ていた。



「私も…月華しかいないんだ。」



…………っ…


私は、目頭が熱くなる思いがした。



「…そんな顔をしないでくれ?
私は、なんとも思っていないさ。」



乃亞はどうして受け入れられるんだろう…

どうして受け入れて、生きていられるの…?



「もう、月華がいてくれればいい。
だから…私をおいて逝かないでくれよ?」

「マスターがいなくなったら私は死ぬわよ。」



乃亞の言葉に、私は憎らしく返すしか出来なかった。


…私も、本当は乃亞がいないと生きていけないんだよ。