黒いベッド
白い壁紙
茶色のドア
黒いソファ
白いテーブル
黒、白、茶だけで統一されている部屋だ。
ただ…何度か人が入ったらしい。
ベッドがくしゃくしゃになってるし。
…誰だろう。
私がそのシワに手を合わせようとしたときだった。
バァンッ!!!!
「何をしている!?
ここをどこだと思ってるんだ!!!
いますぐ出ていけ!!!」
殺気を含んだ刺々しい美しい声。
それとともに金髪のショートボブを揺らした背の高い女が入って来た。
「久しぶりね、乃亞。」
「んっ!?
………月華?!?!」
私が微笑めば、乃亞は顔を赤くして俯いた。
「私がいない間、ここを守ってくれたの?」
「…空気で分かる。ここの空気が動くから。」
それは、人が入ったのが分かるってことだろう。
「だけど、だいたいがあの方だったんだ。
でも辞められない。ここに他人が入るなんて、月華が悲しむだろう…?」
私は乃亞に「ありがとう」と行って、一緒に部屋を出た。



