「ねぇマスター?どうして今日、私をここに連れて来させたの?」
「あれ、バレてた?」
あちゃー、というように頭を掻いて。
意地悪な笑みを浮かべた。
「だって、あの男の子に抱きしめられてるんだもん。」
唇を尖らせて「俺のなのにさ」と言う。
私はふふふ、と笑った。
「なんで笑うの?笑うとこじゃないよ。」
「だって、可愛いんだもん。」
「可愛いって言われても嬉しくないよ。」
分かってる。
私分かってて言ってるのよ、マスター。
「だいたい、華の方が可愛いし。」
「………可愛くないわ。」
「どうかしたの?」
「…なんでもない。おやすみ、マスター。」
「……おやすみ。」
私たちは、同時に眠りについた。



