それからしばらく、私の知らない道を走った。 道路の脇にはたくさんのギャラリー。 ヘルメットとバイクの爆音のせいで聞こえないけど、男女関係なく何かを叫んでいた。 そして幹部じゃないメンバーの人が、何度も私に挨拶してくれた。 「侑希さん!!楽しっスか??」 「ええ!!!」 「これから、よろしくっス〜!!!」 これくらいの会話を交わし、次々と来た。 名前が分からなくて申し訳ない。 城に帰ったら絶対に聞こう! 私はそれを決めて、心から暴走を楽しんだ。