片付けたあとは城を綺麗に飾っていく。
「嘉、飾る必要あるの?」
「うん。あの人達、お祭り騒ぎが大好きだから。」
聞くと、彼等がここにいたころは今よりもっと毎日騒がしかったらしい。
バイクはもっとうるさいものが揃っていて、内輪もめ、というより子供のケンカみたいなことも日常茶飯事だったとか。
「窓ガラスは無いのが普通だったんだよ?」
と楽しそうに笑っていた。
それでも、城の中はいつも綺麗にしてあったらしい。
理由は教えてくれなかったらしいけれど。
「だから、パーティー仕様にしてお出迎えするんだよ。」
「へえ…」
まあ、嘉も楽しそうだし。
他のみんなも生き生きしてるし。
私はそれを遠くから眺めているだけで満足だわ。
そうして私は、城がみるみるうちにパーティー仕様に様変わりしていくのを見ていた。



