華〜ハナ〜Ⅱ【完】




片付けたあとは城を綺麗に飾っていく。


「嘉、飾る必要あるの?」

「うん。あの人達、お祭り騒ぎが大好きだから。」



聞くと、彼等がここにいたころは今よりもっと毎日騒がしかったらしい。


バイクはもっとうるさいものが揃っていて、内輪もめ、というより子供のケンカみたいなことも日常茶飯事だったとか。



「窓ガラスは無いのが普通だったんだよ?」


と楽しそうに笑っていた。



それでも、城の中はいつも綺麗にしてあったらしい。


理由は教えてくれなかったらしいけれど。



「だから、パーティー仕様にしてお出迎えするんだよ。」

「へえ…」



まあ、嘉も楽しそうだし。


他のみんなも生き生きしてるし。



私はそれを遠くから眺めているだけで満足だわ。





そうして私は、城がみるみるうちにパーティー仕様に様変わりしていくのを見ていた。