「忘れないでって言われたことなんか、忘れたらいい。李玖は、そんなこと言われなくても、ルカさんのことを忘れないわ。」 「そんなこと、」 「分かるわよ。」 李玖の言葉を遮って、続ける。 「そんなに、ルカさんとのことを詳しく話せるんだから。違う?」 「でも、」 「それとももう顔も思い出せないの?」 「…思い出せるさ。顔にあったほくろの数だって、分かる。」 その言葉に、ふ、と笑みを作る。 「じゃあ、李玖がルカさんのことを忘れるなんて、ないわよ。」