それからしばらく病院に行くことはなかった。 酷い怪我は、しなかったから。 一応、家には母さんがいるから簡単な消毒くらいはしてもらえるし。 「李玖、今日は俺らんちで遊ぶぞっ!!」 ふわふわした雰囲気を纏った、楓。 いつもいつも、思う。 コイツ、顔がめっちゃ女みてえ。 「蓮の家だろ?楓はいそーろー。」 「ちっげえ!!今は二人の家なんだからな!!」 ぷく、と頬を膨らませている。