教室では、かなり視線を集めた。 「あの…栗栖さん?」 「具合が悪いので帰ります。」 「あっ…、そうですか。お大事にね。」 ちょうど、担任の授業で良かった。 川村綾子、だったっけ? 違うかもしれない。 かちかちとケータイを操作して、蓮士の番号をうつしだす。 えっと… メールでいいかしら? ブーッブーッ あ、蓮士から電話。 タイミングが良いわね。