「もう…止めて。手がボロボロじゃない…」 「………侑希?」 「ええ。…落ち着いて?」 結都の袖口を掴み、腕の自由が利かないようにする。 「なんで…ここに?」 「いいでしょう、別に。」 「侑希ちゃん?」 …………ヤバい。 とっても冷たくて、低い―― 嘉の声。 「なんでここにいるのかな?」 きっと、真っ黒な笑みを浮かべているんだろう。 私は振り向けなかった。