「結都…………?」 小さく小さく呟いた私の言葉は、音に掻き消された。 「結都、もう止めろ。」 蓮士が呼び掛ける。 もうすでに結都の手は、右も左も血が出てきている。 「……ほっといてくれ。」 低い声でそう答え、再び壁を殴りつける。 「結都っ!!!」 なんだか見ていられなくて。 私は隠れていた物影から飛び出した。