「やっぱり、いたな………」
私の目の前には、口から血を流す槇原。
車の影に座って、倉庫のほうからは見えないだろう。
槇原はもうフラフラで、私が近寄っても座り込んで、動こうとしなくなった。
「…あんたにやられたせいで、動けねぇよ。」
「関係ないわ。あなたが弱いからよ。」
槇原は「はっ…」と自嘲ぎみに笑った。
「…調べたぞ、あんたのこと。」
辛そうだけれど、話し声はしっかりしている。
「……何も出ねぇ。全く。戸籍も、何もだ。」
確か、嘉にも言われたわね。
戸籍を偽造でもするべきかしら?
「……あんた、何者だよ。」
「聞いたら死ぬ、って言ったわよね?」
「そうだったな……」



