「ゆぅ〜きぃ〜!!!!!!!!」

「ひゃっ………」



部屋に入るなり、小さなものが私の体にくっつく。

それは、瞳をうるうると滲ませた楓だった。



「か…楓……」

「侑希ぃ〜………

寂しかったよぉ〜!!!」



ぎゅうう…っと私のお腹に顔を寄せ、背中に手を回してくる楓。


私は久しぶりに見るキャラメル色の髪の毛が可愛くて仕方なかった。



「待っててくれたのね、楓。

……ありがとう。」



にっこりと微笑めば、楓の表情もぱああっと明るくなり、「うんっ!!!!」と元気な返事をしてくれた。






「ばかえで!!!侑希に引っ付いてんじゃねぇ〜!!!!」


そんなことを言って私からベリッと楓を剥がしたのは李玖。



「うわぁ〜!!!李玖離せ!!!

侑希にくっついてるんだから〜!!!!」



自分より10cmほど背の高い李玖に首元を掴まれ身動きが取れなくなってしまった楓。


そんな楓に



「うっせぇ盛んな!!!!」



と李玖が一喝。