笑えないお姫様─笑顔を取り戻して─



「なぁ、男の部屋に入ったのって
弟だけ?」

「そうだよ。」



そんな入るわけないじゃん!

付き合ったこともないのに。



「はぁ~。よかった。」

「ね~、だから何がよかったのさ!」

「雅は知らなくていーのっ!」



む~~~!
けちっ!



〝コンコン〟



「なに?」

「空様、奥様がお呼びです。」

「わかった。」



メッメイド!?

どんなけ金持ちなのっっ?



「雅、行くぞ。」

「あ、はい。」



あたし達は手をつないで、リビングへ
向かった。