「ごめんなさい‥徠くん、私が娘をっ‥咲良を守れなかったばっかりに…っ」


咲良のお母さんは僕に謝った。
咲良のお母さんは悪くないのに


「僕は大丈夫です、お母さん‥自分を責めないで下さい」

「だけれど‥っ」


咲良のお母さんは自分をどれだけ責めたのだろう‥

僕がここにくるまで、1人で咲良の死を抱えていた。

どれだけ泣いたんだろう‥


「咲良を守れなかったのは僕も同じです‥」


咲良のお母さんは顔を上げた。


「咲良を愛していたのに気付いてあげれなかった‥咲良を守っている気になって‥苦しんでる咲良に気付けなかった」

「徠くん…」

「咲良は‥僕と付き合っていて…幸せだったんでしょうか‥」