今なら分かる。 お義母さんが言ってた“覚悟“ってヤツが。 悔しいけど、私、やっぱり勇人か好きみたい。 何が何でも守りたい。 私を助ける為には来ないで。 お願い…。 私は何されたっていい。 それで勇人が守れるなら…。 前髪を掴まれたまま、さらに反対側の頬を叩かれた時だった。 突然、棒が飛んで来て、見事その男に命中した。 弾みで、私から手を離し、態勢を崩す。 「いってぇな。誰だ!!」 怒りで震えている男は、私の肩越しに視線を向け、固まった。 「は、勇人…」