このチョコ高そうだし、会長にも持って行こうかな...。
渡り廊下なら、行っても差し支えないよね?
チョコを2つほど取る。
「会長のところに、これ持って行きます」
「えぇ。 行ってらっしゃい♪」
「別に、駿のとこに持って行かなくても良いのに...」と小さく呟いた矢島先輩を、彩音さんが叩いた。
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渡り廊下っていったら、ここしか無いよね。
ドアの向こうから、微かに話し声が聞こえた。
ドアノブに触れたと同時に、話し声がはっきりと聞こえた。
「...駿、その代わりにキスしてくれたら、良いよ...♪」
駿...会長のことだ......。

